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G検定は意味ない?・役に立たない? 一発合格したデータサイエンティストが答える

G検定合格のノウハウを書こうと思って他の記事を検索しようとしていると、検索キーワードの中に以下のようなものが引っかかってきました。

  • G検定 役に立たない
  • G検定 使えない
  • G検定 意味ない

うーん、、ぶっちゃけ取ってから半年経つけど、、別にいらなかったなーと思うことはあるなあと思います。。。

今回はこれを記事にします。

役に立たないと言っても一口には言えません。

ただ先にちょこっと結論を書いておくと、いち機械学習エンジニアとしては

実装に使える知識も無いですし、世間に顔がそこまで効くわけでもないし、別にいらなかったな(笑)と思っています。

G検定に意味はない=カンニングのことかもしれない

「意味はない」ということに3つの意味が考えられます。

  1. テストの形式としてネットで検索しながら試験を受けていいことになっているから、カンニングしながら解くテストに意味がない
  2. 取ってみたけど資格保持者としての権威や知名度がない
  3. 勉強の過程で身に付けた知識が役に立たない

今回はこれらに分解してお答えしていきます。

 

そしてまず

  1. テストの形式としてネットで検索しながら試験を受けていいことになっているから、カンニングしながら解くテストに意味がない

に対する見解を述べます。

 

結論から言うと、インターネットで検索しながら試験を受けては意味がないかと言われると、そんなことはありません。

試験の時間はとても短く検索しながらだと解けない

試験の時間は短く、ある程度の知識がないとネット検索できても間に合いません。

問題を解く時は基本的にどんなものでも以下の流れです。

  1. 問題文を読み、問われていることを理解する
  2. 回答に値するものを計算する・記憶から取り出す
  3. 該当する選択肢を見つける
  4. 記入・決定(G検定は選択式です)

私がテストを通して感じたことは①に結構な時間を取られます。②に少し補助がインターネット検索と言う補助がついたくらいでした。

基礎知識がないと①で理解できず、②でセンスのある検索ワードも見つけられず、時間切れになっておしまい。と言うことがあるので簡単に合格できません。

そのため試験自体は難易度が高く、簡単に合格できるものではありません。

残りの課題は以下の二つです。

  • 取ってみたけど資格保持者としての権威や知名度がない
  • 勉強の過程で身に付けた知識が役に立たない

取ってみたけど資格保持者としての権威や知名度がないと思うか?

これはディープラーニング協会に失礼ですが、知名度や資格の権威はまだまだだないと思います。

私は仕事ではお役所系とも関わります。民間企業とも関わります。大手や中小とも話します。IT系と物流・小売・医療とも話します。ただ一通りどの企業の人も、G検定資格の名前を出して知っている人はいませんね。

また、E資格は受講料が高いので受けないことにしているのですが、これも同様に対して知名度はない思います。以前の会社で同僚が4名ほど持っていたのですが、特に周りに言うこともなく持っていました。(※本記事では扱いませんが、E資格は権威はまだまだなものの、学ぶ内容に意味はありそうだと思っています。)

つまり世間一般からみてそんなに有名な資格でもなく、国家資格でない分権威性はまだ弱いです。

 

ただしE資格・G検定を持っていると特別な勉強会に参加できることは嬉しいポイントだと思います。

こちらのconnpassの勉強会などが一例ですが、資格保持者のみが参加できます。

ただconnpassで有志で開かれている無料の勉強会よりも質が高いかと言うと特にそんなことはありません。

普通の勉強会です。

勉強の過程で身に付けた知識が役に立たない

これははっきり言って「人による」のですが、どんな人にとっては役に立ってどんな人の役に立たないか答えてみようと思います。

【役に立つと思う人】

  1. IT・AI商材を扱う営業系
  2. IT・AI系の開発を担う管理職系
  3. 「上からAIを使って何かして」と謎の命令をされてしまった可哀想な中間管理職
  4. 自社開発なり外注なりでAIを扱う企業の法務

【役に立たないと思う人】

  1. Kaggler
  2. 機械学習エンジニア・データサイエンティスト
  3. すでにAI系の研究室を卒業している社会人
  4. すでにAI系の研究室に在籍している学生

 

以下試験で勉強する内容の特徴にそって解説していきます。

機械学習のコードや知識の基礎は身につかない

これらはE資格で学ぶ内容となっているようです。

G検定では線形代数の問題や微積の少し先の誤差逆伝搬法など少し高度な出題はされるものの、ここを完全に捨てても僕は合格すると思います。

そのくらい上澄みをさらう程度です。

歴史の問題が少なくないのでざっくりと今のAIを理解できる

ざっくりとAIを理解したい人にとってはいい知識の集め方だと思います。

AIの過去の歴史など第1次AIブームが何で、第2次が何で、という設問が多くあります。

これらを通して今のAIができること・できないことを鮮明に理解することがが目標でしょう。

ただ精度を高めてよりAIの高みに行きたいエンジニアには上澄はいらない情報です。

特に「今のAIに何ができるのかは」論文とそれを支える数学とコードを理解すればわかることなので、歴史の設問を覚える時間は私のようなエンジニアには無駄だったと思っています。(若干暴論ですが)

法律に関する問題も多くあり、企業としてのサービスの取り扱いに長けることができる

こちらは試験を通して学んでおいてよかったなと思っています。

とはいえこちらも上澄だけと言うのが正直なところで、法務として実際に現場レベルの知識は得られることはできません。

それでもよかったと思えるのは今の時代のAIを縛るルールの移り変わりの速さ、新しいルールが生まれ上書きされていくスピード感を自覚できるからです。

ニューラルネットワークの仕組みもエンジニアと会話できる程度には育つ

ニュラールネットワークの仕組みについても出題され、これは非エンジニアがエンジニアと話す上で役に立つと思いました。

正直実装もしないような人がこれを覚えるのか?・・・と最初は酷な問題だなーと思いました。

私はPythonコードでニューラルネットワークの実装などするので、手慣れた問題ではありましたが、一般の人が1から覚えるには数学の知識というよりも数学の免疫が必要な内容で、苦手な人は逃げ出したくなると思います。

ただこれを理解しておけば、AI関連の取引先の企業やAI関連のプロジェクトでエンジニアの部下を持っていたとしても多少同じ目線で会話ができることで舐められることがなくなるでしょう。大事なことだと思います。

 

最後に私の勉強した書籍を紹介しておきます。

この2冊しか利用しませんでした。またこれらの本から出た問題は全体の設問の半分くらいだったと思います。

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